発達障がいがある子の就学前準備(放課後編)

子どもが小学校に入学するタイミングで、ライフスタイルが色々と変わります。

学校が終わった後や夏休みなどの長期休暇中に子どもがどこで過ごすかについては家庭によって色々かと思いますが、共働き家庭の多くは預かってもらうところを探すことになると思います。

以前の記事でもお伝えしましたが、発達障がいがある子の就学前準備タスクは大きく分けて2つです。

①進学先の決定
②放課後の居場所作り

今回は②放課後の居場所作りについてご紹介したいと思います。
我が家は放課後デイサービス+学童という形に落ち着きました。

「①進学先の決定」記事でも触れましたが、自治体によって手続き等が違うようですが一例として参考になれば幸いです。

「①進学先の決定」についてはこちら↓
発達障がいがある子の就学前準備(特別支援学級編)

この記事を書いた人
のほほ

特性っ子2児の母です。
コロナ後遺症で退職⇒負荷の少ない生活を目指して在宅ワーカー修行中。

勉強記録用にnoteもやっています。マナビDX2023参加歴あり。

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放課後を過ごす場所の種類

我が家は共働きで親と同居していないので、仕事が終わるまでの時間子どもを預かってもらう場所探しをしました。

当時はASD+軽度知的障がいの診断を受けて間もなく、小学校の様子もよく分かっておらず、万が一学校や先生が合わなかった場合不登校になる可能性も頭にありました。

私は家庭以外にも本人が安心して過ごせる居場所を作るべきだと考えており、「学校に行けなくてもここなら行く」という場所を作りたかったのでそういった観点で探していきました。

利用できる施設は以下のものがありました。

施設名称目的必要な物
放課後デイサービス療育療育手帳 or 通所受給者証
学童預かり就労証明書
日中一時支援預かり(保護者レスパイト)療育手帳 or 利用申請書

就学前においての利用申し込みは1月~3月です。
順番にご紹介していきます。

放課後デイサービス


療育手帳もしくは通所受給者証を取得すると放課後デイサービスを利用することが出来ます。

下記サイトがわかりやすいです↓

療育手帳(愛の手帳)とは?等級や申請方法、メリット・デメリットを解説します
療育手帳とは知的障害のある方へ交付される、障害者手帳の事です。自治体によって呼び名が異なり「愛の手帳」などと呼ばれることもあります。 取得することで税金の軽減などの生活面や、障害者求人に応募できるなどの就職面でさまざまなサポートを受けること...
受給者証はどうやって取る?児童発達支援・放課後等デイサービスの利用までの流れを解説 | LITALICOジュニア| 発達障害・学習障害の子供向け発達支援・幼児教室| 療育ご検討の方にも

取得条件ですが、自治体によって差がある模様です…

私が住む地域では療育手帳はIQ70未満で中度知的障がいがあることが条件ですが、IQ75未満の軽度知的障がいでも取得できる地域があるようです。

長男
長男

長男は取得を検討する段階でIQが74に上がったので見送りました。
今後の経過によっては再度取得を検討するかもしれません。

通所受給者証については児童精神科専門医の診断書が必要ですが、近所の小児科でも未診断で「○○といった日常への支障が出ているので療育が必要」という意見書を書いてもらえれば取得できます。
そして後日改めて専門医を受診して診断書を取得、提出すればOKです。

専門医は初診まで時間がかかる場合が多いので、早く療育と繋がりたい家庭にとってはありがたいシステムです。
通所受給者証の更新に都度診断書を提出しなくて良いのも助かるのですが、この手続きも自治体によって対応に差があります。

子どもを預かるのが主目的ではなく、障がいのある就学児に対しての療育(日常生活で必要な自立につながる訓練や社会との交流、子どもの状況に応じた発達支援)施設なので保護者の就労状況は関係ありません。

送迎サービス付きのところであれば、学校が終わる時間を各施設で把握して迎えに行ってくれます。
長期休暇中は自宅送迎にしてもらったり、親が送迎したりしています。

長男は通所受給者証で通っていますが、支給日数が13日/月となっており、その範囲内で通えます。

長男
長男

因みに支給日数は条件を満たして手続きをすれば増やすことも出来ますが、療育施設自体の利用児童が多過ぎて希望通りの日数利用が出来なかったのでそのままにしてます。
1箇所では週一回しか利用できなかったので、2箇所契約しました。

いずれにせよ本人とも見学に行って、心地良く過ごせそうな場所かどうかを見極める必要があります。

通所受給者証は1割負担で所得に応じて月額上限が決まっており、月々に支払う金額は上限額+昼食・おやつ代(提供がある場合)となります。

複数の放課後デイサービスを利用する場合は合算されるので、我が家の場合は放課後デイAで月額4200円+おやつ代500円支払い、放課後デイBで支払う月額はおやつ代500円程度だったりします。

請求書でサービス全額が見れますがどちらの施設も月数万円かかっているので、上限額で通えるのは非常にありがたいことです。

日中一時支援

障がい児を日常的に世話している保護者がいない時間帯に、見守りや日中の活動支援、療育などを提供する福祉サービスですが、私の住む地域では見守り(預かり)を主目的に運営されています。

レスパイトケアが目的なので、保護者が就労していなくても利用は可能です。
日中だけでなく日曜日や夜の18時以降に利用できる施設もあるみたいですが、地域差があります。

療育手帳・障害者手帳をもつ人や短期入所を認められた人が対象ですが、日中一時支援事業利用申請書を提出することで手帳が無くても利用できます。

対象者の年齢が幅広く1~64歳までの人が利用でき、施設によって年齢制限を設けているところがあるので確認が必要です。

なおこちらも利用希望者が多く、希望している利用日に利用できないケースがあります。
放課後等デイサービスと併設しているところはデイ利用日以外を日中一時支援利用日とする使い方が可能な場合もありますが、そうでない場合はかなり厳しいようです。

長男
長男

「長期休暇のみ」の利用も受付けてもらえなかったので、午前中就労・放課後デイサービスで埋めれなかった日を夏休みだけ預かってもらう、ということも無理でした…

我が家の場合は上記理由+土曜と長期休暇中は9時開所につき、出勤に間に合わないので利用を見送りました。
医療機関に勤めていて出勤時間が原則8時半(融通効かせて9時)だったので、一応職場サイドに相談しましたが許可が降りませんでした。

学童

就労する親はほぼ100%利用しているであろう、子どもの預かり目的の施設です。

3年生までは就労していればほぼ入れますが4年生以降は親の就労状況等によっては利用できない場合があります。

共働き家庭の増加で利用者希望者が溢れており、自治体によりますが自宅から遠い学童に入れなければならないケースも出ているようです。

長男は放課後デイサービス+学童利用とお伝えしましたが、選択した学童は1クラス40人の大所帯ですが、個室もいくつか整備されており静かに過ごしたい子の居場所が配慮されていました。
また、保育園と同一の法人で運営されており保育園からの同級生や長男の状態を把握されている先生もいらっしゃったので安心材料になりました。

長男
長男

3か所の放課後利用施設のうち一番疲労する場所でもあるようですが、慣れてくると黙々と宿題に取り組んだりおやつが美味しい!と本人なりに楽しく過ごしてくれているようです。

相談支援

放課後の居場所作りと直接は関係ないのですが、相談支援というものがあります。

相談支援事業とは、障がいのある方やその家族から相談を受けて、福祉サービスを受けるための手続きを行ったり、様々な福祉サービスの情報を提供したり、助言を行ったりする障がい福祉サービス事業です。
また、必要に応じて自治体(行政機関)や、放課後デイサービス事業所、学校等とも話し合いを行ってくれます。

放課後デイサービスを2か所利用したい事を申し出たところ「相談支援事業所と契約してください」と窓口で言われました。

通所受給者を取得する段階で相談支援事業所と契約するよう言われる自治体もあるようですが、この通所受給者証を作成する際に「サービス利用計画書」を作成する必要があります。
内容は「課題:〇〇が出来ないので改善に取り組みたい」「〇曜日に〇〇放課後デイサービスを利用します」のような感じで、セルフプランという保護者が自分で記入する仕組みもあるため就学前の児童発達支援はそれで通していたので寝耳に水です。(当時1月…)

私の住む自治体では福祉サービスを2か所以上利用する場合、調整役の相談支援員を付けるのが必須のようです。

大急ぎで片っ端から近くの相談支援事業所に電話しましたが、またもや定員オーバーの連続です。
いい加減嫌になってきますね。どこもかしこも定員いっぱいです…

結果、数件目で事情を理解してくださった相談支援員さんが「自分のところでは受入れできないが、隣市の相談支援事業所に当てがあるので連絡してあげます」と取り次いでくださり、無事に契約できました。
引き受けてくださった相談支援員さんはもちろん、繋げてくださった相談支援員さんにも非常に感謝しております。

相談支援員さんに作成してもらったサービス利用計画書も3月に市役所に提出できて、4月からの契約にギリギリ間に合いました…

長男
長男

因みに相談支援事業所の利用者負担は通所受給者証があれば無料です。

まとめ

放課後利用施設を3つ紹介しました。

正直なところ、長男就学時の環境構築は私にとってむちゃくちゃ大変でした。
何故なら障がいが分かるまでは学童でいいや、障がいが分かってからは週5日放課後デイサービスを利用しようと安易に考えていたのが全て覆ったからです。

時短勤務とはいえ週5~6日働いており、その中で利用申し込みの面談や子どもの発育・健康状況及び支援の経過を書類で提出せねばならずタイムスケジュールが限界でした。
休みが取り辛い上に次男が度々発熱したり、急に相談支援事業所を探すことになったりで、自分の休日は一切無かったです。

全力で環境構築した甲斐があり、長男は3か所それぞれで自分の居場所を見つけ、楽しく過ごすことができています。
保育園時代よりぐっと落ち着いた長男を見ていると、あの時特別支援学級のことも含めて本気で取り組んで良かったのだと心から思います。

次男はあと一年準備期間があり、未就学児向けの児童発達支援という療育を受けていることもあり就学前にどのような状態になっているか分かりません。
私自身の就労状況も想像つかないですしね…

もしかしたら放課後デイサービス1か所で済むかもしれませんが、念のため相談支援事業所を早めに契約するなどの準備を進めていこうと思っております。

ぼちぼち頑張ります。

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